C++
30秒で"HelloWorld"
(2009. 7. 30)
仕事で諸先輩から「30秒でHelloWorldを出せる環境を作っておくと便利だよ」と教わった事です。
Visual Studioを使っていると何かテストプログラムを作ってみたくても逐一プロジェクトを作らなければなりませんが、実はコマンドプロンプトからもコンパイルと実行ができます。一度動作環境を整えておくと「あれ?どうだっけ?」とテストプログラムを作りたい時に非常に重宝します。
@ コマンドプロンプトのショートカットを作成
最初にコマンドプロンプトのショートカットをデスクトップに作成します。コマンドプロンプトは通常「C:\Windows\System32\cmd.exe」にありますのでこれをコピーしてデスクトップにショートカットとして貼り付けます。次にcmd.exeショートカットアイコンの上で右クリックし、プロパティを開きます。この状態で次の項目を調べます。
A Visual Studio 2005(等)のコマンドプロンプトの実行コマンドを調べる
スタートメニューからMicrosoft Visual Studio 2005/Visual Studio Tools/Visual
Studio 2005 コマンドプロンプト を探します。他のバージョンでも似たような物が必ずあります。ここで右クリック→プロパティ。プロパティウィンドウにある[リンク先]に注目。/k以下をコピーします(パスは皆さんのインストール環境等で若干変わります):
/k ""C:\Program Files\Microsoft Visual Studio 8\VC\vcvarsall.bat"" x86
これはコマンドプロンプト上にVisual Studioのコンパイル環境を整えるバッチです。この一行をcmd.exeのプロパティのリンク先のcmd.exeの後に貼り付けます。こういう感じです:
C:\Windows\System32\cmd.exe /k ""C:\Program Files\Microsoft Visual Studio 8\VC\vcvarsall.bat"" x86
/kフラグは「以下をコマンドとして実行しますよ」という意味です。上のようにすることで、コマンドプロンプトを起動した後にVisual
Studioの環境をロードしてくれます。
次に、cmd.exeのプロパティの[作業フォルダ]を自分の好きなフォルダに変更します。私は「c:\work\CTest」としました。これでこのショートカットを通してコマンドプロンプトを起動するとパスが自動的に指定のフォルダになります。
プロパティを閉じてcmd.exeのショートカットを実行するとVisual Studioの環境が立ち上がって自分の作業フォルダがルートになっている状態になります。このままで次へ。
B 指定フォルダにmain.cppを作る
先に指定した作業フォルダに「main.cpp」という空のテキストファイルを作ります。このテキストに対して次のようにコードを記述します:
#include <stdio.h>
int main() {
printf("HelloWorld");
return 0;
}
これをセーブしたら、コマンドプロンプト上から、
c:\work\CTest>cl main.cpp
と太文字部分を打ち込みます。こうすると、Visual C++のコンパイルが始まります。何か間違いがあればコンパイルエラーもちゃんと出ます。コンパイルが通ると、作業フォルダにmain.exeという実行ファイルが出来上がっています。後はコマンドで、
c:\work\CTest>main.exe
とすると「HelloWorld」という文字列が出ます。
C 30秒とはいかぬとも
ショートカットがある状態からスタートすると次のような手順になります:
・ cms.exeのショートカット実行
・ 作業フォルダにmain.cppを作成(別の名前でも構いません)
・ main.cpp無いにmain関数を作る
・ コマンドプロンプトでcl実行
・ コンパイルに成功したらmain.exe
これだけでOKです。もうテスト的なプログラムのためだけにVisual Studioでプロジェクトをわざわざ作る必要はありません。
エディタの立ち上げ等があるので30秒とはいかないとは思いますが、1分くらいでHelloWorldは出せる環境です。とても便利なのでお試しあれです。